3.金利の種類
1.固定金利型
固定金利型とは、借入期間中の金利が固定されているもので、返済開始から最終回までの返済額が一定となります。
代表的なものでは、フラッ ト35、その他都市銀行でも全期間固定金利を取り扱っている 場合もあります。
また、フラット35の金利引下げ措置のあるS(優良住宅取得支援制度)では、低金利の固定金利商品として人気を呼んでいますが、
大きく表示されているのは返済開始当初の金利で、6年目や11年目、21年目以降で金利が異なる「段階金利」となっていることに
注意が必要です。
- メリット
- 完済までの金利が決定しており、返済額も確定しているため、返済計画が立てやすい。
- デメリット
- 変動金利や、短期の固定金利期間選択型に比べ、金利設定は高め。
2.固定金利期間選択型
固定金利期間選択型とは、数年間だけ金利が固定されるもので、1年から、2年、3年、5年・・・、20年と金融機関によって様々な 期間設定があります。固定期間終了後は、その時点の金利で改めて変動金利や固定金利期間選択型を選択できます。
- メリット
- 金利の上昇・下降など局面にあわせて固定金利期間を選択できる。
- デメリット
- 選択した固定金利期間は、他の金利に変更できない。また、固定金利期間中の繰上返済は手数料が割高に設定されている。 ※繰上返済を行う場合は、固定期間終了時に行うと手数料がお得です。
3.変動金利
変動金利とは、その名のとおり金利が変動するもの。
ただし、金利の見直しは半年ごとに行われ、返済額は5年ごとに見直されます。なので、変動金利といえども半年間金利は変わらず、
返済額は5年間は変わらないようになっています。(金利変動分については、元金と利息のバランスで調整される)
また、急激な金利の変動に対応するため、返済額の見直しも従前の1.25倍までというルールが設定されています。
- メリット
- 全ての金利の中で、最も金利が低い。金利下降時には元金の返済が早く進む。
- デメリット
- 返済額が変動するため、ゆとりをもった返済計画が必要。また、金利上昇局面では「未払利息」が発生する場合もあります。
4.金利ミックス型
金利ミックス型とは、借入金額全額を一つの金利に設定するのではなく、複数の金利を組み合わせて返済するもの。 例えば、「借入金の半分を変動金利、残り半分を固定金利」と設定した場合、金利変動リスクは半分に低減し、 低金利のメリットも半分は享受できる。このように、借入金額をある配分で分け、それぞれ別の金利を組み合わせて返済する方法です。
- メリット
- 固定金利と変動金利を組み合わせることで、ある程度安心感を確保し、返済額を抑えられる。
- デメリット
- 組み合わせる金利によっては、一つの金利を選択するより返済額が高くなる場合もある。
5.優遇金利について
銀行などの住宅ローンには、「店頭金利」の他に、キャンペーンなどによる「優遇金利」があります。 「店頭金利」は、市場金利に合わせた各銀行の基準となる金利ですが、ほぼ横並びとなっています。 「優遇金利」は、申込み期間や申込み内容により、店頭金利から一定割合を差し引くものです。 優遇金利には次の2種類があります。(但し、全期間固定金利は対象外)
- a.当初期間優遇型
- 返済開始から当初数年間大きな優遇をつけるタイプ。当初期間が過ぎた後は優遇幅は小さくなります。
- b.全期間優遇型
- 全期間に渡り一律の金利を優遇するタイプ。長期の返済期間なら当然こちらがお得です。